ホームページのリニューアル分析と目的が成功を握ります
ホームページを作って、そろそろ3年……。
雰囲気がなんとなく古くなっている感じだなあ。
もっとすてきなデザインにしたい。
よぉっし! リニューアルしよう!
それだけの理由なら、お金をかけてリニューアルする必要はありません。
冷めててすみません。
仮に見た目や印象が一新したとしても、
流行のデザインのホームページになったとしても、
あなたのターゲットユーザー層がドンピシャ食いついてくる内容になると計算できているわけではないですよね?
それどころか既存のリピーターが、分かりづらくなったと離れる危険性はありませんか?
「いや、ターゲット層はウチの商品を欲しがる人で…」
だとすると、これはこれで大変。
くわしくご説明しましょう。
その前にとりあえず、これだけは忘れないでください。
デザインだけのリニューアルなら、しないほうがムダなお金と時間を使わずに済みます。
リニューアルしたい理由を洗い出す
何か問題がある。
だから、リニューアルしたいとお考えになるのだと思います。
それ自体は、ごく自然なこと。
その前に、お金も時間もムダになることはしたくないですよね?
だとしたら、そのまま突き進まず、まず必要と感じた理由や目的は何かを、立ち止まってしっかり洗い出す必要があります。
とりあえず難しいことは考えず、今どこが問題かを紙にでも列挙してください。
表示に関して、運用管理に関して、結果に関して、利用者からの意見など、出るだけ絞り出して集めてください。
ここがちょっと…… というような“まっいっか”的なポイントも遠慮なく。
最近多くなっているのは
- スマートフォンに対応していないので表示が見づらい。
- 更新するのに手間と時間がかかってしまう。
- 継ぎ足し継ぎ足しで、サイト全体の一貫性がなくなっている。
- お客様からのお問い合わせが少ない。あるいは商品が売れない。
- そもそもアクセス状態がどうなっているか分からない(汗)。
ある程度アクセス解析を見ている方なら
- アクセス数自体を増やしたい。
- アクセスしてきても、ほとんど見てくれていない(直帰率が高い)。
- 最初に開いたページだけ見て、ほかのページに移動してくれない(回遊率が少ない)。
といった、導線についての問題も考えられると思います。
ほぼ単一の言語によって独自文化を育んできた我が国。
時代の流れにより、これまでと比較できないスピードでグローバル化が進んでいます。
国内で生活する外国の方々の数は推計で、すでに200万人以上。また、日本を訪れる外国人観光客の数は年間1000万人をはるかに越えるようになりました。
その人たちの多くが国内での日常生活においてコミュニケーションに不自由を感じているといわれています。
外国人観光客がよく訪れるお土産屋であれば、サービスとして英語の表示を準備することをすぐ思いつくでしょう。
ではもし、国内での通販ページに、ほんの小さな言語的な配慮があったらどうでしょうか?
インターネットの普及によって世界中の人が情報検索を行える時代です。
あなたのビジネスが国内だけで充分に完結しているものであったとしても、こういった他言語に対応したサイトサービスを準備するだけで、国内外の他言語の人たちに向かって簡単に発信が可能になるのです。
そこで思いもよらないニーズと出会うことがあるかもしれません。
どこを改善するのかを明確に
新しく制作するなら、最新のトレンドのデザインやスマホ対応、そして新技術に対応した状態になるのはあたりまえ。
その部分を大きなウリにしている業者は多いのですが、よくよく考えたら、そこは放っておいても今なら今のスタイルにならないほうがおかしいと思いませんか?
ある程度でも“結果を改善”するためのリニューアルなら、本当に重要なポイントは別のところ。
ましてや、新しいデザインにしたために現状より悪い方向へ行ってしまったら、もっと大変ですよね。
ここで絶対に必要となってくるのが、現状の分析です。
- どのページやどの商品に強く反応しているのか。
- 何を求めて来てくれているのか。
- どんなキーワードで検索してきているのか。
- そもそも、どういう人が来ているのか。
といった部分はしっかりと知っておく必要があります。
それを、あなたがリニューアル後にどういう結果を望んでいるのかと照らし合わせます。
- どんな人がターゲットなのか。
- ターゲットにどういう結果(商品)を提供するのか。
- そのうえでどういったリターンを求めているのか。
- なぜ、その結果があなたにとって必要なのか。
などなど
現状と将来の比較。本来、これがなければアウトラインを再構成できません。
加えて市場のリサーチとあなたの強みの分析といったことも、忘れてはならない不可欠な作業です。
結果的に既存の内容と重なるところがあるでしょう。
もっとしっかり結果につなげるべく改善や強化する部分もあるでしょう。
省くべきところだって出てくるかもしれません。
リフォームか立て替えかは現状分析してから
以上をふまえ、求めているターゲット層が共感するホームページが提供できるよう、構成やコンテンツ内容を組み立てていきます。
もちろん現状より使い勝手がいい、ユーザビリティが高くノンストレスなホームページとすることは最低条件ですね。
リニューアルには、ホームページを新規で立ち上げるのと同等の時間と労力が必要です。
しっかりと構えてから、取りかかってくださいね。
もうひとつ。
これからはポンとホームページを作り上げる技術より、有用なコンテンツを的確に提供し続けるためのノウハウが求められる時代になっていきます。
たとえばGoogle Analyticsを組み込んで定期的な状況分析を行うこと。
また、状況を見ながらの情報の追加・更新や内容の継続的な改善は必要不可欠となるでしょう。
リニューアルを行うなら、先々に向けてホームページを成長させられる仕組みと手段を取り入れることも、視野に入れておきたいところです。