映像に字幕が必要な理由
動画や音声データで効果的に、そして手軽にさまざまな情報伝達を行えるようになった昨今。
一方でメディアの多様化も進み、視聴者の層や視聴環境も大きく変わってきています。
その対応策として、そして国内での法的整備により、情報保障としての字幕の付与があたりまえの時代になろうとしています。
必要とされる字幕は大きく分けて2種類
映像作品に入っている言葉や内容を、そのままでは理解しづらい人を
「手助けするために」用意されるものが字幕です。
翻訳字幕
コンテンツに使われている言語内容を、ほかの言語に翻訳して表示させるものです。表示量の関係で要約、意訳されることがほとんど。「字幕」と言えば一般的にこれを指します。
バリアフリー字幕
音を聞き取ることができないときのため、音声内容を同言語でほぼそのまま表示するものです。字幕ガイド、聴覚障がい者用など、呼び方や作り方はいろいろです。
ユーフォニアで制作可能な字幕は? さまざまな字幕に幅広く対応しています
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テレビ放送用
テレビ放送の情報保障として使用されているクローズドキャプション(CC)の作成を行っております。ご提示いただいた各局様の仕様に合わせて作成を行い、NAB・ARIBデータでご納品致します。
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バリアフリー字幕
福祉的な目的の字幕と捉えられがちですが、電車の中など音声を聞き取りづらい環境での視聴の際の内容理解に欠かせません。配信サービス用からDVD・Blu-rayといったパッケージ用まで、幅広い仕様とファイル形式への対応が可能です。
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翻訳字幕
各国の言葉を日本語の字幕にするだけでなく、日本語からターゲット言語への翻訳字幕、動画をはじめとしたコンテンツの多言語化も可能です。
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その他字幕関連制作
映像へのMIX(焼き付け)や、字幕フォーマットの変換調整、YouTubeをはじめとする動画用の作成と付与など、字幕に関するさまざまなご依頼にお応えしています。
ご納品可能な字幕形式
- NAB
- ARIB
- SST(sdb)
- Blu-ray・DVD用(シナリスト形式)
- Lambda(cap)
- ビデオトロン
- おこ助Pro
- WebVTT
- srt ほか
主な制作実績
- DVD・Blu-rayパッケージ オーサリング用 字幕 多数
- 映像配信会社用 テキストベース字幕 多数
- 上映映画用字幕 多数
- テレビ放送用クローズドキャプション 多数
- YouTube読み込み用字幕 ほか
コンテンツ内容を確実に伝えるために
放送用を含めたバリアフリー字幕制作の現場では、最初にすべてのセリフを聞き取って文字にし、そこから映像に合わせた最適な表示を考えて字幕化しています。台本が資料として提供される場合でも、実際はセリフ内容や話者が台本のままということはほとんどありません。声だけで誰が話しているか、何を言っているかを判断することは日常茶飯事です。
もちろん音声の状態が悪い作品や古いフィルム作品、方言や特定の業界用語が頻繁に出てくる作品も多数あります。そういった厳しい条件であっても、すべて耳で的確に聞き取って文字にしなければ、映像の情報保障といえる字幕をプロとして作ることはできません。テレビ用の字幕は視聴対象者が非常に多いですし、パッケージ用は間違いがあると製造がやり直しになる可能性もあり、いずれにしてもミスは許されない世界なのです。
音声認識技術が進む昨今、音声を文字にする部分はかなり自動化されていると思われがちですが、実際は非常にアナログです。細かな配慮や日本語力といった制作者一人ひとりの力量が、読みやすさや分かりやすさといった字幕の良し悪しに大きく影響します。
字幕の制作に求められるものは、あらゆる意味での信頼性はもちろん、映像作品に対する理解力と、字幕を通してコンテンツを視聴する方々に対する細やかな心配りだと私たちは考えています。